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祭りの終わり [考]

1000年以上続く岩手県の黒岩寺で行われる奇祭「蘇民祭」が昨日で幕を下ろしたそう。
担い手不足だそうで。
旧正月に合わせてふんどし姿の男衆が護符の入った麻袋を奪い合うという祭り。
本来朝方まで行われるそうなのだけど、今回は時間短縮で行われたらしい。(この時期にふんどし姿で外って、そりゃ命がけだものね)

昨日、インタビューを見ていたら
この寒さの中の祭りは過酷さを極めるので50代が限度と言っていたわ。

2008年に、濃い胸毛の男性を写したポスターが「不快感を与えかねない」として、JR東日本に掲示を拒否されたことでも話題になった祭り。
でも、そのニュースで私はその祭りを知ることになったし、何よりインパクト抜群のそのポスターは、ポスターとしてすごい役目を果たしたと思う。

そのポスターに写っていた男性もインタビューされていたが「親にもらった身体だし、胸毛も髭もそのままだし」って言ってて、当時すごく傷ついたのだな。と、思いました。その翌年からずっと祭りに参加しなくなってしまったそう...最後は参加したのかな。そうであって欲しい。
「でも1300年続いた祭りに爪痕を残せたし、また復活して欲しい」って言っててちょっと救われました。

始まったものはいずれ終わりが来るものかもしれないけれど、
長く続いたものが消えていくのはなんだか残念ですね。

特に『祭り』は娯楽ではなくて、突き詰めれば神様への感謝とか、無病息災とかの人々の素朴な祈りから始まったと思うし、その地域の人たちの心を繋いできた文化だと思うので、
あまりガチガチに同じように行うのではなく、少し形を時代に合わせても受け継がれていくと良いなぁと思いました。
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