勇気

銀座の高級時計店に白昼堂々強盗に入った様子がニュースで何度も流れているが、
驚いたことに、その犯人を逃さないようにするためか、足止めするためか、
気がついた通りかかりの男性が店のドアを外から閉めようとする映像。
勇気があるなぁと思っていたら、
同様に今度は女性がドアを外から閉めようとする映像も流れていた（別々に）。

短時間のうちにこんな勇気のある人が二人も通りかかったの？
と、思ったら、この強盗結構長い時間(10分くらい）？お店で強奪を続けていたらしい。

それにしても相手はバールみたいな凶器を持っているのに、逃してはいけないと危険を顧みず行動した人に、その勇気に、尊敬の念を覚えました。
人間いざという時は身体が動かないものだと思うのに。

それにしてもその10分間に通報がきっと鬼のように入ったと思うのに、警察の到着までは時間がかかるものなのですね。
車で逃げた犯人はすぐに捕まったようなのでよかったけれど。

***
世の中って捨てたもんじゃないなぁと思うことに時々出会います。
最近電車や駅で出会ったことをいくつかご紹介。

その１：
TDRの最寄り駅のある路線の電車内。
小さな女の子二人とそのお母さんが「もうすぐ？ディズニーランド？あれはディズニーランド？」と言いながらワクワクと後ろ向きになって窓の外を見ていました。
母子の隣に座っていた若い男性が降りる際「ディズニーランドは反対側ですよ。」と教えてあげていた。
「あ、ありがとうございます。反対側だって。」と、お母さん。
でも、私は見た。降りる素振りで、その若い男性はもう少し先のドアから再び乗りその先の席に座っていました。
楽しみにしている姿に、見逃したら可哀想だと思ったのでしょうね。
教えるタイミングをみはからっていたのでしょう。
どちらも何だか微笑ましくて可愛いなと思いました。

その２：
電車内。赤ちゃんを抱っこしたお母さんが立ってました（座るとなぜか赤ちゃんが泣いちゃうのです）
そして、赤ちゃんが手に持ってたおもちゃをブンと振り回したら、スーッと綺麗に飛んでいき、吸い込まれるように座席の下に入ってしまったのです。

気がついたスーツ姿の男性がすぐに床にひざまづいて、座席下を覗き込み、手を伸ばしおもちゃを取ってあげていました。
優しいなぁ。家に同じくらいのお子さんでもいるのかな。

その３：
朝の通勤時、下車駅で時々白状の若い女性を見かけるのですが、
「お手伝いしましょうか？」と声をかける人が結構多いのです。
声をかけなくても、杖の先の邪魔にならないようにその進路を塞がないように道を開ける人や、見守るもいます。
通勤電車は殺伐としているのに、そういう優しさを見かけると温かい気持ちになります。

その４：
乗り換え駅の階段。
小さな男の子二人、胸には赤ちゃんを抱いたお母さん。
その横にバギーを一人で抱えて降りてくる若い女性。

階段の下まで運びおろすと、その女性はバギーを下ろすのを手伝った通りかかりの人だったらしいことがわかった。
二人の小さな男の子が手を千切れんばかりにその女性に振って「おねえさん！ありがとう〜〜〜〜！」の大合唱。

するとその若い女性が歩きつつ振り返って男の子たちに言ったの
「こちらこそありがとう！」って。
こちらこそありがとうの真意はよくわからないんだけど。多分、「どういたしまして。大きな声でお礼まで言えて、二人とも偉いね。」って感じなのかな。

キュンときたわ。その光景。
何だかその姿が眩しい！

世の中、悪い人もいれば、それ以上に優しい人、親切な人がいるのですよね。